2012年6月6日水曜日

テンデイズゲーム会

お誘いをうけてのこのこと。15時開始というのが夜型ダメ人間にはありがたい。

マヤ(Maya

Abacusの方ではなく、Sirius2012年の新作。この会社のゲームをやったことはないし、デザイナーの2人(Alberto BranciariとAndrea Mainini)も知らないし、BGGでもまだ2人しかレーティングをつけてない。まさに未知数ゲームである。

5階建てのピラミッドが9色分ある。各段は分割可能である。セットアップでは1つのピラミッドに同じ色が含まれないように全てのピラミッドをつくり、3×3のグリッドに配置する。そうしたら手番順を決め、最後手番となったプレイヤーがトーテムポールを任意のピラミッドの間に置く。



2-4人までプレイできるが、人数ごとに若干ルールが異なる。ルール直読みプレイなので、間違いがあるかも知れない。酷いのは無いと思うのだけど。

2人の場合はほぼアブストラクトだ(テーマが乗っかってる以外は)。手番ではまず隣り合ったピラミッドをどこか1組選び、両方の任意の階より上を交換する。つまり2階から交換する場合は上4つを交換することになるし、4階なら上の2つだけを交換する。ただし5段すべて、すなわちピラミッド全体を交換することはできない。

ここで制限があり、色が連続している部分を分割するような交換は行えない。例えば1~3階まで赤のピラミッドから、2階(およびその上)を交換することはできない。そしてもう1つ、トーテムポールに隣接したピラミッドを交換対象とすることはできない。加えて、このトーテムポールには鷲のマーカーがくっついており、このマーカーの位置が4段階ある。この位置に対応した階を移動させることも不可である。つまりマーカーが3の位置にあれば、3階の交換は行えない(2階の交換によって3階部分が交換対象に含まれるのはOKである)。

交換を終えたら、いま交換したピラミッドの間にトーテムポールを移動させ、さきほどの交換に合わせて鷲マーカーを移動させる。この交換で何かしらの色を連続させた場合、そのピラミッドのそばに自色のハシゴマーカーを置く。ピラミッドが1色で構成された(完成と呼ぶ)ときは、ハシゴに加えてピラミッド頂点に自色の僧侶マーカーを置く。これらが勝利点のもととなる。そして手番は次プレイヤーに移る。

誰かの手番でルールに則った交換ができない場合、ゲームはただちに終了し、得点計算となる。僧侶1つにつき1点、ハシゴはピラミッドごとのマジョリティに1点、だったはず。

3人の場合はハシゴと僧侶は使わない。その代わりカードを用いる。カードはピラミッド色別に9枚ある。これを2枚ずつ配り、自分だけが見る。余った3枚から1枚をオープンし、3×3グリッドの中央マスのピラミッド1階部分をこの色にする。残り2枚は伏せたままにしておく。

手番でやることは変わらないが、トーテムポールの鷲マーカーによる交換制限は無くなる。またプレイヤーは基本的に自分の2つの色でしか得点できない。誰がどの色担当かは得点計算時に明らかになる(といってもバレバレだけど)。終了条件は2人時に加え、中央ピラミッドが完成したとき、または自分担当色のピラミッドのどちらかが完成したときに、終了を宣言できる。中央ピラミッドを完成させて終了宣言を行った場合、5点の追加点を得る。

4人の場合は伏せカードはなくなり、4人が2色ずつ担当し、2対2のチーム戦となる。


タナカマさん、ナガミネさんと3人でプレイしたが、恐らく1番よろしくないのが3人プレイだと思われる。くっつけた色は分割不可能なので、リスクを冒してまで担当色を隠すメリットはない。なので正体はばればれである。あとはどううまく色をくっつけていくかだが、終了が近くなるとお仕事の1人プレイヤーへの押し付け(お仕事しないと次手番プレイヤーが勝ってしまう状況)が発生しやすくなり、膠着しがちになってしまう。では2人か4人で試してみるかと言われると、もともと苦手なタイプなのでなんだけど。


ホワイトウォーター(Whitewater


メイフェアの2012年新作。ラフティングのレースゲーム。ちなみにラフティングとは
ラフティング (rafting) とは、ラフトを使用し川下りをするレジャースポーツ。特に急流を下ってスリルを楽しむホワイトウォーターラフティングをさすことが多い。(Wikipediaより)
 だそうである。

これもルール直読みのため、細かい部分を間違っている可能性があるのでご注意。セットアップではプレイヤー人数分のラフトをスタート地点に置き、各ラフトの担当プレイヤーを決める。特徴的なのが、1艘のラフトを2人のプレイヤーが受け持ち、かつ1プレイヤーが2艘のラフトを担当すること。協力要素があるのだ。

プレイヤーの場には担当ラフトのアクションカード各2枚(計4枚)を表向きに、エネルギーカード(なんかサンダーうさぎだそうである)を3枚表向きに並べる。また1x、2xと記されたチップを受け取り、裏向きのまま自分の各ラフトに配置する。2xを置いたラフトは勝利点2倍となる。



手番が来たらアクションカードとエネルギーカードを使用(裏向きにする)してラフトを動かす。基本的に1枚使用で1アクションだ。アクションには前進(現在のラフトの向きの前方2ヘクスのうち1つに移動。向きは変えない)、方向転換(60度)、後退(これだけは2アクション消費する)がある。担当ラフトの片方の移動を完全終了するまで、もう一方の移動は行えない。

アクションカードとエネルギーカードは両方とも1枚使用で1アクションを生み出すが、当然違いもある。

  • アクションカードは対応ラフトにしか使えないが、エネルギーカードはどちらにも使える。
  • アクションカードは手番の最初に未使用状態に戻るが、エネルギーカードは1アクション消費しないと未使用状態にならない。
エネルギーカードでスパートをかけることはできるが、消費するとまた使うために手間がかかるので、使いどころを考えましょうということだろう。

ボード上のヘクスにはなにやら記号が書かれたものがある。ここにラフトが移動すると、その記号に応じて自動的に先へ進んだり、勝手に方向転換したり、ダイスロールによってトラブルが起きたりする。また他のラフトを押すことも可能で、押されたラフトが記号ヘクスに入ったらその効果を受ける。

特に重要なのが「パドルを落とす」や「転覆」といった効果で、こうした効果を受けるとそのラフトに対応したアクションカードをロックしなければならない。ロックされたカードは横向きとなり、解除しないと手番開始時に自動的に未使用状態にはならない。解除には1アクションが必要だ。同乗者のロック状態のカードを、自手番で解除してあげることもできる。

こうして難関を乗り越えていき、1番にゴールしたラフトのプレイヤー2人には3点、以下2位2点、3位1点。3位がゴールした瞬間にゲーム終了である。前述のように、2xのチップを置いておいたラフトは勝利点が2倍となる。

引き続き3人でプレイ。引き続き同じ事を言うが、3人はよろしくないと思われる。2人のプレイヤーが同じラフトに2xチップを置いた場合、この2人は絶対にこのラフトを1位にしようと全力を傾ける。こうなったら残りの1人が勝つことはほぼ不可能で、できることは2位のボートをどちらにするかのキングメイク選択権しかない。4人以上なら様々なパターンが生まれるので、これほど一方的にはならないだろう。

レースゲームには往々にして言えることだが、スピード感がまったくなく、急流下りというより池の上のゲンゴロウである。しかしそこは目をつむり、かつ4人以上なら、意外と盛り上がるのかも知れない。正直プレイ中は半分萎えてたんですけどね。


ケイラス(Caylus)


シミーズさんが加わって4人で。今さら私などが言葉を費やすまでもない名作。といっても私はiOS版でちょっとプレイしたことがあるだけなので、偉そうなことなど何も言えない。いわゆる「重い」ユーロゲームは私の最も苦手とするところで、それは世界観とシステムが直感的に把握できないところに原因があるのだが(観念操作が苦手なのですね)、そしてこのゲームは重い重いと聞いていたので、半ば避けていたところがあるのだが、それを後悔させる3時間だった。恐らく前2作がアレだったので、よけいに感激したのだと思われる。


ダブル・オア・ナッシング(Double or Nothing


タナカマさんが抜け、けがわさんが加わって4人で。バースト系、作者は当然クニツィア。手札から出せるなど選択肢が多く、逆転の可能性が結構あり私は好きなのだが、ゲームよりけがわさんとナガミネさんの掛け合いの方が面白かったことは否めない。


あとは深夜までファミレスでだべって帰宅。お疲れ様でした。

2012年6月2日土曜日

まよきん会

月1~2回の頻度で遊んでいる迷宮キングダムのキャンペーン。TRPGとはいっても相当ボードゲームよりなゲームなので、ロールプレイほぼ一切なしで行なっている。そのため、いまだに各キャラの名前すら把握していない(クラスで呼び合っている)。今回のセッションはラスボスが滅茶苦茶強くて、ついに犠牲者が出てしまった。だけどキャラに思い入れなど全くないので、全然気にならないのであった(パーティ弱体化は問題だけど)。

その後少しだけゲーム。

ラブレター


カナイ製作所によるGM2012春発表作品。プレイヤーはカードを1枚持ち、手番が来たら1枚引き、2枚となった手札から1枚をプレイし、効果を解決する。内容はこれだけ、カードはたった16枚、プレイ時間は5分もかからない。しかしカード効果のバランス、読みと運の配合が絶妙で、延々とやり続けたくなる魅力がある。いつもの切り絵っぽい絵も魅力的だ。まだ試作品段階なのだが、製品版が出たらぜひとも手に入れたいところ。

ダンジョン・ファイター(Dungeon Fighter


エッセン2011の台風の目となった、ダンジョン探索ダイス協力ゲーム。デクスタリティゲームなのだが、要求される精度が器用さとかそういうものを超えている(テーブルの下から投げろとか、ダイスをヘディングしろとか)ので、見事なバカゲーに昇華している。ボスを倒すのがほぼ不可能な難易度なのも良い(全員が特訓してから臨めばいけるかも知れないが、いったいどこの誰がこのゲームを特訓しようというのだろうか)。

2012年6月1日金曜日

メイジナイト・ボードゲーム会

最近は3日に1度はゲームしていて、さすがに生活の危機を感じる今日この頃。

2192: Invasion Earth



GM2012春発表の同人ゲーム。『宇宙戦艦ヤマト』の世界を舞台に、ガミラス侵略からヤマト完成までの闘いを描く、らしいが20年くらい前に劇場版(昔の)を観たことしかないので、かなり豚に真珠。

1回目はガミラス担当で、これはまずったかなと思っていたら終盤に押し切り勝ち。序盤は地球側が有利だが、地球汚染が進むにつれてガミラス側有利な印象。終盤近くまでいくとガミラスの猛攻に対して地球側は手も足も出ずといった感じ。

2回目は地球担当。地球が汚れちまってからでは遅いとばかりに相手本拠地に全戦力を差し向けるが、もう少し技術進歩を待ってからが良かったようで、痛恨の敗退。その後地球を落とされてお陀仏。

いまのところ地球は最初の3、4年が勝負な感じだが、他にも筋があるような。1時間かからないので、気軽に様々な戦術が試せそうだ。

メイジナイト・ボードゲーム(Mage Knight: Board Game



エッセン2011発表、フバティル御大の話題作。システムはデックビルドで少々手垢付きだが、プレイ感は他のデックビルドとは全く異なる。ワレスのA Few Acres of Snowと並び、デックビルドを新たなステージに運んだ1作だ。

しかしこのゲーム、とにかく煩雑である。基本システム(移動や戦闘など)はむしろ簡単なのだが、この場所では◯と△と☓ができる、この敵には◯は効くが△の威力が半減する、この部下はこの種の攻撃に対して抵抗力を持つ云々云々がとにかく馬鹿みたいに多い。慣れないうちは(五回やっても十分慣れるとは言えない!)サマリーとにらめっこだ。

そしてもちろん特殊カードの多いこと! 上級アクションに魔法にアーティファクト、カードではないがスキルタイルなんてのもあってテーブル全体がうじゃうじゃである。


しかしその煩雑さを乗り越えれば、このゲームは非常な満足感を与えてくれる。ファンタジー世界を旅する感覚、自分のデックの成長=キャラ成長の実感、ハンドマネジメントがうまくいって強敵を倒し、レベルアップできたときの喜び……。正直最後の得点計算は蛇足のようなもので、ファンタジー世界が満喫できればそれで十分なのだ、とすら言いたくなる。

だが単純なクエスト達成の代わりに得点計算があることで、どの分野で点を稼ごうかと、キャラ成長の方向性も初期から決めていかねばならず、より一層深みのあるプレイが必要とされるのだ。習熟すればするほど、より楽しみが増していく。

今回は王道シナリオと言うべきフル・コンクエストを。魔法サプライにあるカードをコピーできる上級アクションのおかげで難敵を撃破していくが、シティの隣に厄介な敵がいたおかげでもたつき、結局1つしかシティを落とせなかった。


久しぶりだったが、これはやはり良い。エッセン2011作品ならEclipseより好きかも知れない。しかしまず気合を入れないとプレイできないゲームでもある。プレイ時間は2時間半ほどだったが、相当疲れました。

Marquis(Marquis


出したカードに応じてお金をもらったり奪ったりあげたり、特殊能力を使ったり、カードに示された交換レートで宝石を買ったりする。と書くと結構面白そうなのだけど、良いのはコンポーネントだけ(特に金貨)。3人以上でやれば絡みが増えてコクも出そうなのは確かだが、結局は交換レート1:1のカードと暗殺カードの使い所に収斂されると思われるので、そこまで良くなるとも思えず……。