2012年11月2日金曜日

メイジウォーズ入門

メイジウォーズ(Mage Wars




Arcane Wondersなるパブリッシャーが今年のGenConで出したゲーム、というかこれしか出してない。出回りだしたのはエッセン直前で、渡航前にやっておきたかったのだが機会がとれなかった。

基本的には2人用ゲームで、プレイヤーは魔術師になってモンスターを召喚したり攻撃魔法や補助魔法を駆使したりなんなりして、とにかく殺し合う。最初に数百枚のカードから個人デックを構築するのだが(もちろんデフォルトカードリストもある)、そこから何枚かドローするのではなく、全部手札にする。1人のカード数=呪文数が何十にも及ぶため普通に手札として持つのは困難。そこで専用のカードアルバムが用意されている。まさに呪文書、気分は魔術師だ。……ばかですねえ。こういうのが大好きなBGGではかなりの高評価を受けているが、ファンタジーものの高評価には要注意なのだ。Defenders of the Realmを忘れるな、である(好きなひとごめんなさい)。でも買ったけど。そんなんばかり買ってる気もするけど。あ、そんなゲームにいつも付き合ってくれる皆さん、ありがとうございます。いやほんとうに。

こういうゲームは自分で呪文書を構築できるようになってからが本当に楽しくなるものなんだろうが、そこまでできるようになるまでが往々にして苦難の道だ。しかもこの手のゲームって普通はプレイ時間30分かそこらだと思うのだけど(Summoner Warsとか)、これは公称90分、BGGフォーラムでは初回は2時間以上みたほうがいいとか書いてある。ちょっと萎えていたらインスト用の入門ルールを見つけた。ルールはフルゲームと同一だが、初期体力とマナ、持ち呪文を少なくしてあり、しかも難しい効果の呪文は外してある。せっかくなので今日は入門会という位置づけとし、こちらをやることにした。つまらなかったら入門即破門だけどね。


まずはスケルトンを召喚。

ラウンドの始めにマイ呪文書から呪文を2枚選択し、裏向きに置く。これが今ラウンドで使用可能な呪文となる。そうしたら交互に1アクションずつ行なっていく。1クリーチャーを行動させることが1アクションなので、モンスターを召喚すればするほど手番が増える。そのぶんマナは減るが。魔術師自身もクリーチャーに含むが、こいつはさすがに主役なので、メイン魔法とクイック魔法の2呪文を放つことができる。だから最初に2枚をプロットするというわけ。

召喚したモンスターは、召喚呪文カードがそのままコマがわりとなってボードに配置される。魔術師もカードで、ゲームの最初からボードに置かれている。エンチャント呪文なんかもすべてボードに置かれるので、ボードの1マスはとても広い。なのでマス数はそれほど多くはない(3×4)のだけれど、ボードはとてもでかい。

呪文数はフルゲームの半分以下になったので20枚ほど。これならなんとか手で持てる。カードには消費マナや呪文種別(召喚とかエンチャントとか。装備もルール上は呪文として扱う)なんかが示されていて、ここはわかりやすい。カードテキストもけっこうあるけど、そんなに長い文章じゃないのでまあわかりやすい。問題は特殊用語で、たとえば"Burn"と書かれていたら、その効果内容はカードのどこにも書かれてはおらず、ルールブック巻末の用語集を確認するしかないのだ。そして、その特殊用語の数は100は下らない。最初のうちはカードを選んだり公開したり発動したりするたびにルールブックをぺらぺらすることになる。両プレイヤーともにルールブックを持っていることが、快適なプレイのための必須条件だ。

ところが、用語確認が滅茶苦茶めんどくさいんだろうな、と予想していたのだけれど、意外とそうでもなかったのだ。1度確認すればほぼ忘れない、簡単なものが多かったおかげである。某まげないとBGのように何度確認しても忘れてしまうのとは大違い。

入門ルールの変更点はもう1つ、マップが小さいことで、半分になる。敵陣は目の前なので、「まずは陣営をくんで右翼にうんたらを召喚し……」などとやっている暇はなく、俺についてこいとばかりに2、3匹のモンスターを引き連れて突っ込んでいく。わたしの担当キャラクターのWarlockが戦闘特化キャラだったこともあるのだが。とにかくわけわからずにひたすら敵将の首を狙って攻撃しまくってたらいつのまにか相手はミンチとなっていた。所要時間60分。


モンスターカードの下にあるのがエンチャント。右のは攻撃ダイスが2個増える、なかなかの強力エンチャント。


初回は単純なノーガードの殴り合いだったが、それでもなかなか楽しいじゃないかということで、すぐさま2戦目。今回は相手のWizardが自分に補助エンチャントをいろいろと貼り付けて守りを固め(これのおかげで3回ほど攻撃呪文を無効化された)、1アクションで3回攻撃できる凶悪モンスターをこちらの本陣にテレポートさせてきて、哀れたこ殴りにされ死亡。うん、入門ルール段階でもけっこうな戦術性もあるし、エンチャントのブラフ要素(こういうカードは裏向きに配置し、任意のタイミングで公開発動できるのだ)も面白いし、マナリソース管理も悩ましい(とうぜん凶悪な呪文は高いマナコストがかかる。マナはラウンド毎に一定量供給されるので、強力呪文を使いたければしゃがんで耐えなければならない)。

これがフルルールになれば、呪文をつかえるモンスターを召喚したり罠をはったりなどやれることが増えるし、マップが広くなるので手組が必要になり、より戦術性が増すことだろう。時間も2時間もあれば余裕で終わりそうだ。いやあ、やはりBGGの評価は信じるべきです。

というわけで再戦を約してこの日はお開き。はやくフルゲームがやりたい。それが面白かったらメイジウォーズ仲間を増やして、拡張が出たらそれも買って、たくさん遊ぶのだ(そういうことを去年YOMIでも言っていたような気がするが、結局YOMIは5回くらいしかやっていない)。

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