2012年10月4日木曜日

平日ゲーム会はしご(アンデアン・アビス、5th Street Games特集)

私は夜型人間だ。ゲーム会は基本午後から、どうせなら昼過ぎから、もっと言えば夜から、理想を言えば深夜からが最高だ。麻雀漬けだったころ、午後11時から午前7時くらいまでの東風戦24回セットというのをよくやったが、そういうゲーム会がないものだろうか。

アンデアン・アビス(Andean Abyss


しかしアビスがまたできるとなれば、当然寝る時間を調整しても参加なのだ。旅団長閣下、つなきさんと。いつもありがとうございます。

今回は3人戦なので麻薬組織はノンプレイヤー扱いとなり、自動アルゴリズムによって動かされる。私は政府を担当。しかし政府と前回担当した反政府組織とでは基本的な動きから全く異なっており(Labyrinthと同じく、恐ろしいほど非対称的なのだ)、なんかよくわからない間に不利なイベントが2つ発動されて手錠と首輪をはめられ、焦りから近視眼的に対処していくうちに首輪がぎゅんぎゅんと締まり、そうこうしているうちにテロが各地で頻発し、3回目のプロパガンダ後には深刻な資金難に陥ってしまった。

終了まで6時間かかったが、勝者はNPFの麻薬組織であった。わが政府は実に不甲斐なかった。猛省。




外に出ると、そこは既に夕闇が迫っていた。駅前の中華料理屋で油淋鶏定食を食し、敗戦の味を鶏肉とともに無理矢理胃中に押しやって、私は次の場所に向かうのだった。




ニューロシマ・ヘクス:スティールポリス(Neuroshima Hex Steel Police


オビ湾卿と。

ポーランド産ボードゲームの傑作、ニューロシマ・ヘクスの最新拡張。以前iPhone版でそれなりにやり込んではいたのだが、そんなのは屁にもならなかった。担当したダンサーという陣営が一癖どころか十癖くらいある難儀な奴らで、なんと全部で3ユニットしかないのである。1ユニット10HP持ちで、1ユニットでも死んだら負け。手持ちのチップは全部アクションで、移動しまくってなんとかせいということのようだ。

しかし相手の鋼鉄警察というのはHQのHPを1減らすと任意のユニットにネットをかけられるという強烈能力もちで、しかもそのHP減少を0にするモジュールが早々に配置されてしまい、そいつを壊そうにも初期配置を隅にしてしまったせいであまりにも遠く、恐らく最初の3ターンほどで勝敗は決していたのだなと、今にして思う。

久々にニューロシマヘクスをやったが、おまけに惨敗したが、2人用ゲームでは屈指の作であることを再認識した。iPadを持ち歩いていればいつでもどこでも2人対戦ができるというのも素晴らしい。あ、でもこの拡張はまだiOS版は出ていないのだけど。



ファーマゲドン(Farmageddon


タムラさんが加わり、3人で。

先週(だったと思う)、この会でカラスと水差し(The Crow and the Pitcher)というトリックテイキングをやったが、それと同じパブリッシャー(5th Street Games)の最新作である。もともとはThe Game Crafter(アメリカの万印堂みたいなとこ。同人ゲームの制作・通販を行っている)で売られていたものだが、それをこの会社が拾ってKickstarterにかけ、大量のバックを得て販売に至った。ボードゲームの今を象徴するようなゲームだ。

しかし内容は「今」とはとても言い難く、とんでもアクションカードが飛び交うはちゃめちゃゲームだ。プレイヤーの目的はボーナンザのように畑に作物を植えて収穫することなのだが、1ラウンドの間畑を持ち続けていることが非常に困難で、奪われたり枯らされたり農薬を撒かれたりウンコを盛られたりしてしまう。自分の畑を育てるゲームというより、他人の畑を奪い取るゲームと言ったほうが良い。つまり奪うカードをひけないとかなり厳しいことになる。

ただし、残念ながらルールをミスってしまい、本来は手番でアクションカードを2枚までしか使えないのだが、無制限使用OKにしていた。これでカードマネジメント要素が相当薄くなってしまったということはあるだろう。


キャッスルダッシュ(Castle Dash



5th Street Gamesからもう1本投入。ここのBGG登録作のうち現在発売されているものは4作なので、これで75%を制覇したことになる。

ファーマゲドンが香辛料大量添加ゲームだとしたら、こちらは草を生で食むようなゲームであった。基本的なアイデアをそのまま製品にしたような感じで、調理過程が0に近い。1つだけ挙げれば、ワーカーマネジメントが骨子で1個2個が大事なリソースなのに、ワーカー数にダイスロールをそのまま加えるのはいかんだろう。人これを蛇足という。しかもその蛇にはうろことかいろんなものがまだ付いていないのだ。




帰宅して、シャワーを浴びる。身体をふいていると、タオルに赤い染みがついていた。数年ぶりの鼻血だった。なにかの負荷が限界を超えたのだろう。ゲームはときに、身体を蝕む。おそろしい趣味である。

2 件のコメント:

  1. 深夜からのゲーム会、開催しましょうか?
    ニョーボが出張の時なら、うちは構いませんぜ。
    9月~2月までは、私も昼夜逆転生活なので、そういうのは歓迎だったりします。

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    1. 願ってもないことでございます。
      23時~始発とかでしたら、平日はだいたいいつでも行けます。
      よろしくご検討くださいませ。

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