2日目 一味さん、つなきさんと。
マリア(Maria)
オーストリア継承戦争を舞台にした、3人ゲームの大傑作。ジャンル的にはウォーゲームになるが、ルールは非常に解りやすいので、私のような素人も安心。
一般に3人での殴り合いゲームは、2人がケンカを始めるともう1人が有利になってしまうので難しいとされる。と言うよりも、3人以上ならこういったマルチ的な問題は常にあるものだが、3人の場合が最も先鋭化しやすい。この解決のためルール的な束縛を化したり、攻撃要素をベールに包んで曖昧化したり、もしくはプレイヤーの配慮に任せたりし、その程度に応じて「直接攻撃ゲーム」だの「マルチゲーム」だの「ソロプレイ感覚が強い」だのと言われることになる。
「マルチウォー」であるこのゲームでは、システム的な工夫によってプレイヤーが自然に「マルチ的配慮」を行えるようになっている。マップが大きく2つに分割されており、一方ではオーストリアにフランスとプロイセンが侵攻し、もう一方ではオーストリア・国事軍とフランスが戦っている。プレイヤーの担当国は各々オーストリア、フランス、プロイセン+国事軍で、つまりプロイセンプレイヤーは一方ではオーストリアと戦い、もう一方ではフランスと戦うのだ。これを生かして、片方のマップでフランスが優位に展開しているときはもう一方でフランスを叩いてそちらにリソースを割かせるし、その逆もまた然りとなる。
他にもトランプスートを使った戦闘(戦闘場所に合わせて使用スートが変わる)の明快さと奥深さや、政治的交渉・契約の妙など、美点は枚挙に暇がない。4時間超かかったが、全くだれることがなかった。
レガシー 時の歯車(Legacy: Gears of Time)
過去へと航行し、技術を開発するのが目的。各技術カードの絵がなんとも面妖なのがまず良い。ただしカード質はあまり良くないので、気にする人はスリーヴ必須だろう。キック版にはプロモカードとしてGenConやKickstarterが入っている。Kickstarterはインターネットの先の技術で、17点を誇る最強カードだ。
技術を確立するには前提技術が前時代にあることが条件で、当然高い技術ほど前提技術が多いので、新しい時代に開発しなければならない。しかし時代が新しいほど置ける技術数は少なくなる。では先手番の方が有利かといえば、このゲーム、ラウンド中に過去方向にしか進めないので、高い技術を置いたあとに過去へさかのぼり、必要な前提技術をちまちま作っていると、後から来たやつに高い技術を乗っ取られたりする。このへんが実にいやらしい。
公式プレイ時間は75分だし、アートワークはふざけているしでまったり軽ゲーかといえばさにあらず、相当に「重い」ゲームだ。断言するが、75分では絶対に終わらない。それに技術連関を理解して、カードをとっておいたり先を見据えてプレイできるようになるまでは2回ほどやらねばならないので(私は2回やったけどいまだによくわからない)、結構なやり込みゲームでもある。
インスト込みで2時間かかった。マリアでぽえぽえした頭を優しく癒すためのゲームだったのだが、疲労度ではマリアを上回ったかも知れない。
3日目 PHYさん、たむらさん、つなきさんと
祈り働け(Ora et Labora)
このプレイヤーは私ではございません。私はダメダメでした。 |
連日ゲームに疲れてお寝坊。午後から向かったら3人でレガシーのプレイ中だった。かなりの好評で、みんないやらしいゲームが好きなのですね。
それでやったのがこれ。いわゆる矢印ゲーム(リソースマネジメントおよびリソース変換)の今期最右翼だろう。私の最も苦手なジャンルで、矢印1本ならまだしも2本出てきたらもうぱっぱらぱーだ。でも苦手と面白さとは別問題。しっかりと面白いゲームだった。4人でインスト込み3時間ほどで終わったので、噂に聞いていたほど長時間じゃないのも良かった。
じゃあまたやる? と言われたら相当な気合が必要になりそうだけど。
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