ティータイム(Tea Time)
もう1人を待つあいだ、たむらさん、シミズさんと。
オルネラの最新作は『ふしぎの国のアリス』を舞台にしたカードゲーム。イスタリから出したOzといい、原作ものに触手を伸ばしつつあるのだろうか。
ルールは非常に簡単で、毎ラウンド4×4の格子状にカードが配置され、そこから手番順にとっていくだけのセットコレクション。とり方は単独1枚、連続2枚、連続3枚のいずれか。カードは6人のキャラクター別に8枚ずつだ。3ラウンドやった後、各キャラごとに1枚1点、以下3点、6点、10点、15点となる。0枚が5点になるので、2枚までならとらない方がお得。
ただし各カードは両面仕様で、裏表ともにキャラは同一だが額縁の有無の違いがあり、この2種をともに手に入れると1対1で相殺してしまう。少ない枚数ならとらない方がましなので、狙って相殺させることもたびたび起こる。
これでわかるようにこれ以上ないくらい軽いゲームだ。でもちょっとした悩みどころもあるし、なによりカード絵の雰囲気がすばらしい。とくにアリスがかわいいのだが、上の写真では全くわからないので、BGGから引っ張ってきたのを下に貼っておく。
題名のとおり、ティータイムのおともにふさわしいゲーム。でもアフタヌーンティを習慣にするような人とボードゲーム好きとの距離は相当遠い気もするけれど。あと他人干渉が直接的でわかりやすいので、おっかない人とはやるべきではないかも知れない。
ダンジョンペッツ(Dungeon Petz)
ヒガさんが加わり、メインへ。最近は人気ナンバーワンデザイナーの呼び声も高い、フバティルの2011年エッセン新作。ダンジョンロードと世界をともにしているが、内容は全くのべつもので、モンスターを買って育てて売るゲームだ。
フバティルといえば複雑、というのはよく言われることだが、このゲームもそうとしか言いようがない。だがいわゆる複雑ゲームとはカテゴリーからして異なる。どこが中心かもわからない迷宮のような複雑さではなく、本筋にはすっきりと一本の線が通っている。複雑なのは枝葉の部分で、ここは確かにリファレンスが必要だ。だが本筋・枝葉ともにゲームシステムが1つの世界のうちに系統だってまとめられているため、実に理解しやすいものに仕上がっている。とくに目新しいしかけはない(基本的にはワーカープレイスメント)のだが、このテーマ世界内のまとまりの良さは特筆ものだ。
なのでその職人技を鑑賞できただけで、わたしは十分に満足したのである。わがペットがエサを与えられず、不潔で、スキンシップ不足なことに顧客が不快感を示し、哀れ二束三文で買われていき、ぶっちぎり最下位に終わったことなどは、瑣末なことでしかないのだ。たまに良質なゲームに出会うのは、実にたまらない。これが本当に「たまに」なのが、またたまらないのだ。
ところで今回は某ボードゲームのできるカフェでプレイしたのだが、このゲームのモンスターはフンをするのである。で、当然のごとくわれわれはフンをフンなどといわずうんこというわけである。「うんこがあるとマイナス◯点だよ」とか「このうんこはこれで相殺」とか「うんこうんこうんこ」などという発言が飛び交う飲食店というのは実に如何なものかと思う。すみませんでした。
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