2013年4月18日木曜日

Full Metal Planete日本語ルール

参考
http://boardgamegeek.com/filepage/2249/full-metal-planet-english-rules-doc
http://fullmetalplanete.com/
http://www.fullmetalgalaxy.com/
http://fullmetalplanete.free.fr/fullmetalplanet.html


1.ゲームの目的


1.1 目的
プレイヤー中で最大量の鉱石とユニットを持って、フルメタルプラネットを去ること。

1.2 ゲームの概要
プレイヤーの母艦は鉱石採掘のためフルメタルプラネットに着陸する。この採掘は21もしくは25ターン続く。各プレイヤーは手番を順々にプレイする。プレイはアクションポイント制。

◯ゲーム中にできること
・輸送ユニットを用いて鉱石をとり、母艦に運ぶ。
・鉱石を原料に、風見鶏(ユニット名)を用いて追加ユニットを作成する。
・攻撃ユニットを用いて敵ユニットを破壊/捕獲する。
・マップ上の戦略重要地点を抑え、敵の邪魔をする。
・敵の母艦を捕獲してユニットを増加させる。またボーナスアクションポイントを得る。
・おっかない敵と不戦条約を結ぶ[強制力はない。要は交渉できるということ]。

うまくやれば[途中敗退しなければ]、21か25ターン目(各自が選択)に母艦は離陸する。母艦にある各ユニットが1勝利点、各鉱石が2勝利点。最大勝利点プレイヤーがゲームに勝利する。


2.プラネット


2.1 マップ
マップはヘクス状のマスで構成されている。
茶色は陸地、灰色は山、青は海、茶色に青点は湿地、青に茶点は浅瀬。
各ヘクスには1つのもの(ユニット、鉱石)しか入れない(移動を妨害する)。橋は例外。

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2.2 潮
各ゲームターンで潮の干満が変化しうる。満潮、通常、干潮。
・通常のとき、浅瀬は海、湿地は陸地として扱う。
・満潮のとき、浅瀬と湿地は海として扱う。
・干潮のとき、浅瀬と湿地は陸地として扱う。

潮の変化により地形が変わり、陸上ユニットが海上にいる場合は沈み、水上ユニットが陸上にいる場合は座礁する。どちらもそのターンは無機能化され、なにも行えず、そのヘクスに固定される。しかし捕獲されたり破壊されたりはする。この状態は地形が自身にあったものに戻るまで続く。

沈んだり座礁していても、ヘクスは占有する。


2.3 鉱石
◯配置
鉱石はマップ全体に配置されている。母艦に積み込むことで勝利点となるし、追加のユニット作成に使うこともできる。
鉱石はヘクスを占有するので、移動の障害物となる[橋以外のすべてのユニットはヘクスを占有する]。

◯使用法
鉱石を扱ったアクションは6つ。
・母艦か輸送ユニットに積み込む。
・輸送ユニットをつかって輸送する。
・輸送ユニットから排出する。
・輸送ユニットから他輸送ユニットまたは母艦に受け渡す。
・風見鶏でユニットにする。
・攻撃ユニットで破壊する。

3.アクションポイント(AP)


3.1 配分
ターン1とターン2:なし。
ターン3:5点
ターン4:10点
以下15点。この15点が基本点。
追加母艦(敵の母艦を捕獲する)ごとに+5点ボーナス。

3.2 保存
APを残しておくこともできる。これは次以降の手番で使用できる。
保存できるAPは5点か10点で、最大合計10点。端数は切り捨て。保存した5APごとにキューブ1個をとって記録する。

3.3 アクションコスト
・移動:1ヘクスごとに1AP[母艦は移動不可]
・母艦の出入り(母艦への/からの移動):1AP
・積み込み、排出、受け渡し:1AP
・(風見鶏に積載済みの)鉱石をユニット化:1AP
・ユニットもしくは鉱石を破壊:2AP
・砲塔の修理(捕獲した砲塔のみ):2AP
・母艦の離陸:1~4AP(損傷状態による)

荷船は2ヘクスを占有する唯一のユニット。新たなヘクスに荷船の一部が乗るたびに1AP。
[このゲームは向きの概念がないので、向きを変えるのにAPはいらない]。
荷船を母艦に入れるには、どちらかのヘクスが隣接していれば良い。1AP。

3.4 時間
各手番は3分以内に行わなければならない。移動中に制限時間を超えてしまったら移動できない。攻撃中だったら、その攻撃は実施される。
手番プレイヤーの手番が終了したら、ただちに次のプレイヤーの手番となる。
3分ルールには厳格に従わなければならない。このルールのもたらす混乱が、フルメタルプラネットの特性のひとつなのだ。

4.ユニット


・攻撃ユニット:戦車(陸上)、重戦車(陸上)、ボート(水上)。
・輸送ユニット:カニ(陸上)、風見鶏(陸上)、荷船(水上)。
・橋
・母艦(陸上。移動不可)。

下図は左上から戦車、重戦車、カニ、風見鶏、荷船、母艦、ボート、橋、HQ(母艦を水平に見た図)


5.輸送


5.1 カニと荷船
輸送ユニットには2種類ある。
・カニは陸上ユニットで、積載量2スロット。
・荷船は水上ユニットで、積載量4スロット。

カニは以下のユニットを積載可能:重戦車(1スロット)、戦車(1)、橋(1)、鉱石(1)。
荷船は上に加え、カニ(2スロット)、風見鶏(2)も積載可能。
[荷船に重戦車を積載したカニを乗せたら、それで3スロット分]

5.2 積み込みと排出
◯積み込み
隣接ヘクスにあるものを積み込める。
敵の射程圏内にあるものは積み込めない。
積み込まれるユニットは座礁したり沈んでいてはならない(橋はこの状態にならない)。

積載されたユニットは無機能化状態となる。
積載されたユニット間、および積載しているユニットとの間の積載物移動にAPはかからない(要はユニット排出時にAP消費せず、そのユニットにものを載せてよい)。
積載に要するAPは1。

◯排出
隣接ヘクスに排出できる。
排出先ヘクスは空白か、橋だけがあるか、積載可能な他輸送ユニットがいるか、のどれかでなければならない。
橋の上に橋を排出できない。
水没したヘクス(浅瀬か湿地)にユニットを排出できるが、そのユニットはただちに沈む。
排出先ヘクスは敵の射程圏内であってはならない。
排出(もしくは受け渡し)に要するAPは1。

6.風見鶏


6.1 ユニット作成
風見鶏で新たなユニットを作成できる。
作成できるユニットは戦車、カニ、橋。[重戦車や荷船、風見鶏は作れないことに注意。これを増やすには敵のそれを捕獲するしかない]
積載済みの鉱石を消費し、選択したユニットを共通ストックから取って隣接ヘクスに配置する。
1体の風見鶏の作成アクション回数は1手番に2回まで。ただしカニと橋は1手番にそれぞれ1つしか作れない。
作成したユニットを敵の射程圏内に配置することは不可[敵の射程圏内には、攻撃時を除きこちらから入ることは不可能]。
作成に要するAPは1。

[共通ストックにあるユニット数は有限。また破壊されたユニットはゲームから除去]。


6.2 天気予報
潮状態の変化(各ターンの最初)の後、機能している風見鶏の所持者は次ターンの潮状態を知ることができる(次の潮カードを見られる)。

7.橋


橋が置かれたヘクスは陸地扱いとなる(よって水上ユニットの移動を妨げる)。
橋は輸送ユニットによりヘクスから取り上げ、積載することができる。
橋は置かれた瞬間から中立ユニットとなる。取り上げるのに捕獲する必要はない。
橋は陸地からつながるように置いていかなければならない。
敵の射程圏内には橋を配置できない。

取り上げられたり、破壊されたり、または潮によって陸地から分断された橋はすべて破壊され、ゲームから除外される。

破壊された橋の上にあったものも、すべて破壊される。

8.攻撃


攻撃ユニットは母艦の本体を除くすべてのもの(ユニットおよび鉱石)を破壊できる(母艦の砲塔は破壊可能)。また相手ユニットを捕獲したり、射程圏を形成して敵を寄せ付けなくできる。

8.1 破壊
破壊には2体の攻撃ユニットによる連続攻撃(ゲーム内では同時攻撃扱い)が必要。1体だけの攻撃ユニットでは破壊も防御(射程圏の形成)も行えない。[1体だけでの攻撃は何の意味もない]
破壊のAPコストは2。1回の攻撃で1消費なので。

砲塔、戦車、ボートの射程は2ヘクス。重戦車は3ヘクス。山にいる戦車の射程は3ヘクス。
目標との間にあるいかなるものも遮蔽物とはならない。

重戦車は山に入れない。積載状態でも不可。
手番終了時に自分の戦車が隣接しており、どちらも山にいる状態にはできない[ヴァリアント:できないかわりに次手番のAPが-5点]。

各攻撃ユニットは1手番に2回までしか攻撃できない(弾薬消費)。攻撃と攻撃の間に他アクションを行ってよい。
自陣営ユニットの破壊は行えない。
破壊されたユニットのあるヘクス上のすべてのものが破壊される(橋、積載物)。

荷船(2ヘクスを占有)破壊には、どちらかのヘクスを同時攻撃する。

http://fullmetalplanete.com/

8.2 射程圏
「射程圏」とは、「同じプレイヤーの複数の攻撃ユニットの射程内にあるヘクス」を言う。
[攻撃時以外、このヘクスに侵入することは不可。またこのヘクス内のものを積載したり、このヘクスに排出したりすることは不可]

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8.3 射程圏内への攻撃
通常の破壊と同じく、2体の攻撃ユニットで同時攻撃を行う。
その際、攻撃を行う1体目は射程圏内の外にいて、
2体目が射程圏内に入ると同時に攻撃を行う。
この攻撃により、2体目は射程圏から外れなければならない。言い換えれば、そのような攻撃を行えない限り、射程圏内に侵入できない。

2体目は(排出等ではなく)移動によって敵射程圏内に侵入しなければならない。

下図ではボートが1体目、戦車が2体目。



8.4 捕獲
同一プレイヤーの2体の攻撃ユニットが敵ユニットに隣接しているとき、そのユニットを捕獲できる。捕獲したユニットは自陣営のものとなる(色を変更する)。

捕獲に要するAPは1。

このとき、捕獲を行うユニットと目標ユニットは敵の射程圏外でなければならない。なので自分の輸送ユニットを自分の射程圏内に置くことで、捕獲を妨げることができる。

下図ではボート2隻によって敵戦車を捕獲している。



色違いのユニット2体による捕獲(敵の母艦を捕獲した場合のみ起こりうる)は、捕獲したプレイヤーがそのユニットの色を選択する。

8.5 無機能化
手番プレイヤーの射程圏内に敵ユニットがあり、破壊も捕獲もされなかった場合、そのユニットは無機能化される(コマを横倒しにすることによって示す)。

手番開始時に自分のユニットが上記の無機能化を受けている場合、APを消費して敵射程圏内の自ユニットをそれぞれ1ヘクスだけ移動させることができる。ただし移動することによって射程圏外に出られる場合のみ。出られれば無機能化は解除される。

射程圏外に出られなかった/出なかったユニットは無機能化されたままで、その手番では何も行えなくなる。射程圏の形成も行えない(水没や座礁、積載による無機能化の場合も射程圏の形成は行えない)。これを解除するには敵攻撃ユニットを破壊し、射程圏を縮減させる。

手番中でも手番外でも、敵射程圏から外れた瞬間から無機能化は解除される。


砲塔はたとえ射程圏内にあっても無機能化できない。

http://eric.alber.free.fr/xmedia/fmp/regle.pdf 
および 
http://guide.fullmetalgalaxy.com/guide/rules-deviations?language=fr
を参照。
http://fullmetalplanete.com/FMP_Rules_08.html#Destructeurs
にある2段階的無機能化は、他に例がないのでWin版独自ルールと判断した]


9.母艦


母艦は中央ドームと3個のポッド、ポッド上の砲塔で構成される。
ゲーム開始時に母艦を配置(陸地/湿地上)する。母艦は潮の影響を受けない。
砲塔を除き、母艦および母艦の搭載物は破壊できない。
母艦の積載物[母艦の中味はボード外で、各プレイヤーが保管する。保管できる量は無制限]は全プレイヤーが見られるようにしておくこと。

9.1 母艦への出入
3つのポッドのいずれかから出入りする。入るときはポッドの隣接ヘクスから入り、出るときはポッドの隣接ヘクスに出る。中央のドームからは出入りできない。

鉱石を母艦に受け渡しできるが、母艦に渡された鉱石は母艦のから排出されることはない。得点となるまでそのままとなる。

母艦への積載、母艦からの排出の消費APは1。
母艦内での積荷の入れ替えにAPはかからない。

積載についても排出についても、母艦は通常の輸送ユニットと同様に扱う。ただし
・ユニットは敵射程圏内のポッドから出入りできる。ただし入るときにいる/出るときに現れる隣接ヘクスは射程圏外でなければならない。
・ユニットは砲塔が破壊されたポッドから出ることはできない。
・ユニットは砲塔が破壊されたポッドから入ることができる。
[上記では「ユニット」とあるが、鉱石も同様だと思われる。もちろん鉱石が出ることはないが]

9.2 母艦の捕獲
・すべての砲塔を破壊された母艦に
・攻撃ユニットを最初に侵入
させた敵プレイヤーがその母艦を捕獲する。

捕獲された母艦の色は変化しない。その色に属するすべてのユニットは、この瞬間から捕獲プレイヤーの支配下に入り、自由に使用できる。色違いのユニット複数で攻撃したり、捕獲して良い。自分の母艦を捕獲されたプレイヤーはゲームから脱落する。

母艦を捕獲した瞬間から、捕獲プレイヤーの基本APは5増える。以後母艦を1隻捕獲するごとに5ずつ増加する。もちろん失えば5点減る。

1ターンにおける捕獲プレイヤーの手番数は増加しない。1手番内で支配下のすべてのユニットを操作する。

母艦を捕獲したプレイヤーのみが、その手番および続く手番で捕獲した母艦の砲塔修理を行える。
・砲塔1つ修理につき2AP。
・この修理に風見鶏や鉱石は必要ない。
・敵射程圏内の砲塔は修理不可。
・砲塔は修理したらただちに攻撃可能。
[修理した砲塔がまた破壊されたら、他プレイヤーが捕獲しない限り再修理はできないものと思われる]

すべての砲塔が破壊済の母艦への侵入は、味方ユニットが母艦に入るときと同様(入るときにいるヘクスは敵の射程圏内であってはならないが、入るのに用いるポッドは射程圏内であってもよい)。

10.ゲームの手順


セットアップ
3ヘクスごとに鉱石を1つずつ配置する。そうしたら、海ヘクス上にある鉱石を除外する。

各プレイヤーは母艦、色マーカー1セット、荷船1、カニ1、風見鶏1、ボート1、戦車4、重戦車4、橋1をとる。

残りのユニットは各プレイヤーの製造可能物して共通ストックにする。

15枚ある潮カードをシャッフルし、9枚を「将来の潮」の山札とする。残りは捨札(中味は見ない)。

第1ターン 母艦の着陸
キューブを最初のターンスロットに置く(以後ターンが進むごとに移動するのを忘れないこと)。

各プレイヤーは3分間で、自分の母艦着陸地点を選ぶ。母艦には自分の色マーカーをつけること。着陸ゾーンは2つある島のどちらかか、点線で囲まれた部分。母艦は4ヘクスを占有する。

母艦の配置には以下の制限がある。
・ボードの端から最低1ヘクス離れること
・陸地か湿地のヘクスしか使用できない

選択された着陸ゾーン(岸に接した浅瀬も含む)内のすべての鉱石を除外する。

ここで着陸地に合わせ、必要なら席替えをする。

自分の前に置いているユニットが現在母艦内にあるユニットである。すべてに自分の色マーカーをつける。

第2ターン 配置
各プレイヤーは3分間で、自分のユニットのすべて/もしくはいくつかを自分の着陸ゾーンに配置する。水上ユニットと橋は着陸ゾーンの岸に接して置かなければならない。輸送ユニットは他ユニットを積載した状態で配置して良い。

このターンでは潮状態は通常とする。

第3ターン 5AP
スタートプレイヤーを決定する。手番は時計回り。

最初の潮カードを山札からひき、「現在の潮」の場所に置く。このカードが第3ターンの潮状態を表す。風見鶏が機能している(母艦や輸送ユニットに積載されていない、無機能化されていない)プレイヤーは、次の潮カードを見ることができる。

スタートプレイヤーから手番を行う。各手番は3分間で、使えるAPは5点。

第4ターン 10AP
次の潮カードが「現在の潮」となる(以下同様)。
風見鶏が機能しているプレイヤーは次の潮カードを見ることができる(以下同様)。
各プレイヤーの使えるAPは10点。

第5ターン以降
このターンから、各プレイヤーの使用可能APは15点(基本AP)。
11と19ターン目の最初に「将来の潮」山札が切れたら、「現在の潮」カードを除いたすべてのカードをシャッフルし、6枚を捨て、残りを新たな山札とする。そうしたら風見鶏で次の潮カードを見る。

作戦終了

第21ターン
21ターン目の開始時、全プレイヤーは秘密裏にユニットか鉱石を手に隠し持ち、同時公開する。ユニットを見せたプレイヤーは25ターン目までプラネットに残り、鉱石を見せたプレイヤーはただちに離陸する。

離陸を選んだプレイヤーは手番を行うことなくただちに離脱する。なので20ターン終了時の母艦の中味が勝利点となる。勝利点は鉱石1つにつき2点、ユニット1つにつき1点(破壊されていない砲塔1つにつき1点)。

離陸したプレイヤーがプラネットに残したユニットはすべて無機能化される。他プレイヤーはこれを破壊や捕獲できる。

母艦を複数持っているプレイヤーは、どれかを離陸させることもできる。こうした場合、減った母艦分だけ基本APを下げる。

第25ターン
21ターンで残ることを選択したプレイヤーは、通常通りプレイを続け、このターンで離陸する。

離陸は自分の手番の最後に行う。この離陸にはAPが必要。基本1AP+破壊された砲塔1つごとに1AP。なので砲塔2つが壊れていたら3APかかる。

離陸したら、21ターンと同様に勝利点を計算する。最多勝利点のプレイヤーが勝利する。同点の場合は、最も多くの鉱石を持つプレイヤーが勝利する。

注意:消費したAPは取り戻せない。APを使い果たしてしまったプレイヤーは離陸できず、彼の母艦はフルメタルプラネットに残り、錆ついていく運命となる。

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