2012年2月23日木曜日

怪ゲーム会その1 ミスリルの王


平日の昼間から、どうも怪しげで日頃は立てづらいゲームをやろうではないかとお誘いを受けた。怪しげなゲームは大好物である。一も二もなく参加。

参加者はふうかさん、karokさん、ナガミネさん。みな怪異退治のエキスパートだ。私は後ろからついていけば良いので、その点は気が楽。


ミスリルの王Kings of Mithril


箱絵がかっこいい、しかもミスリルであるということでkarokさんが購入されたゲーム。やはり男の子はミスリルに惹かれるもので、私もElven Mithril Coatなんて聞くとゾクッとするのだ。

デザイナーはEsa Wiik。Mindwarrior Gamesなるフィンランド新興パブリッシャーのメインデザイナー(たぶん)であり、Terra Evolution(共作)等の作品がある。フィンランドといえば話題沸騰中のEclipseを生み出した国であり、期待も高まろうというもの。しかし日本のどのショップもこの会社のゲームを入れていないということは、つまりそういうことなのであろうなという期待もまた、高まろうというものである。

嵐の海に囲まれた孤島、ここにはドワーフの王国がある。プレイヤーはドワーフの部族長となり、自分の支配地域を広げ、発展させ、王国の王を目指すのだ、というのがテーマ。……なんかこの時点でミスリルは余り関係ないのである。どうもボード真ん中の山がミスリル山というらしく、それくらいしかないのである。ミスリルコートとか出てこないのである。

手番でできることは、タイルを買う、ボードにタイルを配置する、タイルをもらう、の三つ。タイルを配置すると置いたタイルと場所の組み合わせによってカードをもらえる。ゲーム終了時、このカードの種類ごとの最多得点者が勝利点を得、合計最多勝利点者が勝利する。要は王選挙に勝つための地盤をつくれということだ。当然多種の地盤を得た方が強いわけだが、その地盤の一位にならないと集めた票は全て無効となってしまうわけで、あれこれ八方美人もよろしくない。

タイルを大量に置いた者が強いのは自明の理だが、基本的に一手番に一枚しかもらえず、残りは資源を使って買わねばならない。だが資源を得るにもタイルを置かねばならず、たとえば村タイルを置くと、そのボード辺にある麦アイコンに自分のマーカーを置ける。そして、なんだか偉そうな人がそのアイコン上に止まると、めでたく麦がもらえるという塩梅。偉そうな人はボード外周をぐるぐると回るのだが、これが毎手番、四面ダイス二個の合計だけ進む。一周は四十マス以上あるので、でかい目を出されて自分のマーカーを飛び越されたときは、次にまた来るのを長い間待たねばならず、実に悲惨である。七個中三個置いていても、結構飛び越されるのだ。

確かに陣取り要素やマネジメント要素がないわけではない。資源を湧かすためのタイルを早いうちに配置したいが、そうしたタイルには接続部が一箇所しかないので、それ以上タイルを置くのが難しくなってしまう。よってまずは三叉路を置いて接続を増やしたい、しかしそうしてると資源が出なくなって……という風に。しかしせっかく資源生産の準備を整えても湧かすのは出目なわけで、つまり半分以上は出目である。偉い人を動かすのに使ったダイス目が、その手番でもらえるタイルも決定するので、出目が悪いと本当にどうしようもない。ダイスゲームが好みでない人はやってはならないだろう。しかしダイス目に翻弄されるのを楽しめる人、半分の人事を尽くしても、半分の天命にぶっ壊されることを是とする人にはおすすめできる。私もこういう、振る手に気合の入るダイスゲームが好きだ。

こうして怪ゲー会一本目は、全く怪しくないどころか清々しいダイスゲーで幕を開けたのだった。


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