2012年2月27日月曜日

国分寺ゲーム会

朝九時から行われているゲーム会だが、完全夜型の私に朝からなど行けるはずもなく、正午あたりから参加。

カラヤのスルタンSultans of Karaya


正体隠匿系ゲーム。誤解を恐れず言えば、超簡略化したシャドウハンターズとでも言えるだろうか。デザイナーはAlex Weldon。一部で高評価のトリックテイク、Insidious Sevensの作者である。パブリッシャーはInsidious~、Shokoba、MiamのMJ Games。今ここで挙げたゲームはすべて日本で取り扱いがあるのだから(完売かも知れないけど)、すごい時代というかおかしな時代というか。

基本的には二陣営に分かれ、自分の陣営が勝利条件を満たしたときに自分が生きていれば勝利点をもらえる。そして、それを何ラウンドか繰り返すのだ。一ラウンドは十五分程度。じっくり腰を据えて勝利の確信を待つのもありだが、確率に賭けて突っ込むのもまた、ありだ。

このゲームで面白いのは、手番で他プレイヤーと正体カードを交換することができるところ。つまり陣営が変更できるのだ。これもまた推理の材料を大幅に増やし、決着をスピーディにすることに貢献している。

こうしたゲームはキモをつかんでからが本当に面白くなるのだが、往々にしてそこまで長い時間がかかるものである。しかしこれはキャラ数が少ないし、特殊能力もすぐに覚えられる簡単なものばかり。一、ニラウンドもまわせば、だれでもだいたいのコツはつかめるだろう(でもできれば和訳シールは貼っておいた方が良い)。人を選ぶ要素も少ない(口が回らなくても良いし、記憶力が大してなくても大丈夫)ので、大人数で遊ぶことの多い人は持っておいて損はない。


マンションオブマッドネスMansions of Madness


クトゥルー、マスター対プレイヤー、ファンタジーフライトゲームズということで、アーカムホラーとディセントを足してニで割ったゲーム、なんてことも言われているようだが、残念ながらどちらも未プレイなのでなにも言えない。デザイナーはCorey Konieczka。代表作はなんといってもBattlestar Galactica、それにRunewarsやStarcraft: The Boardgame、最近ではRune Ageがちょっと話題になった。

内容はまさにアメゲー。移動して、探索してカードめくってアイテム手に入れて、怪物に出会ってSANチェックして戦闘して、シナリオ目的を発見して達成して……、対するマスターはその阻止を目指す。クトゥルーもの、屋敷探索といったテーマに食指が動かなければ、手を出すべきではまったくない。ユーロスノッブはお呼びじゃないのである。

だがテーマが好みならこれほど楽しいゲームもそうはない。いや、私はクトゥルーにはほとんど何も思い入れがないのだが、それでも怪奇探索ものが好き、というだけで相当に楽しめた。インスト時間が短いところも好印象で、マスターの準備はおそろしく大変だが、プレイヤーが把握するべきルールは非常に少ないのだ。残りのゲーム要素はすべてカードに記されているので、アークライト謹製日本語版の実力をじっくり味わえば良いのである。

今回はプレイヤー二人で挑んだが、私の操る女性科学者が無謀にも素手で何度も狂人に戦いを挑み、傷だらけになって息絶えてしまった。次キャラは犬を連れた強い男だったが、ゾンビに囲まれて悪戦苦闘している間にタイムリミット。お試しプレイのようなものだったので、ぜひ後何回かまわしてみたいところ。しかし果たして立つかどうか。


ウィザード・エクストリームWizard Extreme

名作トリックテイクとして名高い「七つの印」の変名再版。デザイナーはStefan Dorra。ちょっと調べてみたのだが、今は「七つの印」はもちろんこちらも日本では買えないのだね。実にもったいない。

内容はスート別でビッドするオーヘル。オーヘルなら三とビッドすれば良いところを、こちらでは赤スートでニトリック、緑で一トリックとやらないといけない。もちろん他のスートでトリックをとってしまったら失点だ。ビッドが手番順というのも良くできており、後手番なら他の人の動向を見てから自分のビッドを決められる。他にもちょこちょこと変わった点があり、プレイ感はオーヘル/ウィザードとは全く異なる。

名作の名に恥じない簡明さと緊張感を持った佳作だが、このバージョンはスートの色がちと見難く、そこは減点材料。アートワークも私は好みではないが、これは好き好きか。



0 件のコメント:

コメントを投稿