2013年2月10日日曜日

グレートジンバブエ会とか

未記録のゲーム会がいつのまにやら溜まって行き、もはやイタチごっこの様相を呈しております。というわけで3回分(むしろ2.1回分)をまとめて。

銀杏都市(Ginkgopolis)


つなきさん、たむらさんと。トロワのパールゲームズ2012年新作。解りにくいという評判をよく聞くのでルールを熟読玩味していったがやはりよく解らなかった。個々のメカニクスは難解ではないのだけれど、そのつながりが把握しづらい。テーマも理解に貢献しているとは言えず、たとえば「建設」でタイルを重ねたときに、置いたタイルの下にあるタイルの効果を得るというのはやはり直感的ではない。

だけど直感的でないとかテーマが合ってないからといって悪いゲームというわけではなく、最初のハードルがちと高いというだけの話。それを越えてシステムを把握できれば、なんとも独特なプレイ感が味わえるのはたしかにトロワを思い起こさせる。と言いつつ2回目をやれてないのだけど。


グレートジンバブエ(The Great Zimbabwe)


つなきさん、たむらさん、ナガミネさんと。重ユーロゲーマー御用達、オランダ変態集団スプロッターの2012年新作。上と同じでこいつも解りにくいのだけど、その依ってきたるところが異なり、メカニクス連関はむしろ解りやすい部類。問題はAとA’というよく似たアクションがあるとして、Aでは金を払わないがA’では払います、といったシステム的要請による複雑化が多いところ。「これは中継できるんだっけ?」とか「これはこの資源をつぶすのでしたか?」とか、最終ラウンド一歩手前まで完全理解かなわずに質問だらけという体たらくだったのは、恐らくわたしの頭のできだけの問題ではない。

だけど(中略)悪いゲームというわけではなく、むしろこの濃厚過ぎるほどのインタラクションは他作品ではそう味わえないもので、泥くさい魅力を芬芬に放っている。システムは一見陣取りのように見えて、ネットワークビルディング+輸送といった方が良く、同社のインドネシアを想起させる。それでいながらスプロッターにしては短時間で、2時間もかからないのも素晴らしい。これまでやったエッセン2012作品では、個人的には3指に入る(ぼろ負けしたし、今後も勝てるとは到底思えないが)。……あとはもう少し安ければなあ。


サッターズミル(Sutter's Mill)


つなきさん、ナガミネさんと。エッセン2012で投げ売りされてたのでふらふらと買ってみた、ファランクス2008年作品。サッターズミルというのはゴールドラッシュ発祥の地で、そこに人が雲霞のように押し寄せ、金が枯渇したとみるや我先に去っていき、街はゴーストタウンとなる。その経緯がテーマとなっている。

人が集まるところが第1フェイズで、ワーカーを置いて金を掘ったりカードを置いて効果を競ったりする。第2フェイズでは金を掘るところは同じだが、ワーカーやカードを置く代わりにボードから取り去る。金が無くなったと同時にゲーム終了で、このときボードに残ったワーカーとカードはマイナス点となる。面白いのが、第1と第2フェイズをプレイヤーが個別に切り替えられるところ。なるべく遅くまで居残ってカード効果等を有効活用したいが、脱出タイミングが遅れると大量のマイナス点をくらってしまう。

ゲームは1時間もかからないし、上記要素も新鮮なのだけど、どうも現在状況(自分がどの程度の位置にいるのか)がいまいちわかりにくいところが惜しく感じる。数回まわせば違うのかも知れないが、箱がでかいので持って行きにくいのも惜しい。


ここから別会。

ナッツ(Auf die Nusse! )


タナカマさん、タカダさんと。AMIGOの2012年新作で、作者のMichael Feldkotterはジュピターのもとにとかテネキーのひと。

端的にいえばキャントストップ+セットコレクション。もとがキャントストップなので、バーストにおびえながらも果敢にダイスを振るのは実に気持ちが良い。しかしそれとセットコレクションの連関が少々気になった。というのも、どうしてもこのカードが欲しいからという理由でのダイスロール続行はほとんどなく、なんでもいいから枚数が欲しいというロールが大部分だったからで、キャントストップは山頂早い者勝ちなので強烈なインセンティブが存在するのだが、こちらだとオールマイティカードの存在もあって、なにがあってもこのカードを取らねばならぬ、そのためには確率が劣位であっても続行するぜ、というのが非常に少ない。

なので少々ちぐはぐな感じというのが第一印象だが、終盤でこのカードをとれば30点、とれなければ5点なんてケースなら当然ロールしまくるだろうから、大きなセットを目指さなかったのが原因なのかも知れない。


ここから別会。

CO2


たむらさん、つなきさんと。イタリアのGiochixの2012年新作。実はこの後もう1回やったので、詳細はそのときに。第一印象は皆同様で、得点がひっじょーに荒い、大味なゲーム。でもプレイ中はなんか楽しい。


MURA


3人専用国産カードゲーム。80年代のシューティングのようなアートワークがナイス。ルールはちょっと天九に似ているが、切札があって、ラストトリックではなく取った枚数が得点。親がプレイ枚数を言ったら全員が同時に裏向きでプレイし、親から順番に表にしていく。ただし勝っていないカードは裏向きのまま捨てられる。非公開カードのおかげで律儀なカウンティングも必要なく、プロット式なのでちょっとしたブラフ要素もあったりし、延々だらだらとやりたくなる魅力を持っている。



スクウェアオンセール



2005年ヒッポダイス1位獲得の国産ゲーム。中盤に至ってさえ、誰が勝っているかすらわからない恐ろしいゲーム。各自の残り資金、残りタイル、ボード現状をすべて勘案して状況判断しなければならず、頭が沸騰しそうになる。しかしインタラクションが豊富なため、いくら精緻に詰められたとしても、結局のところ一寸先は闇とも言える。このぼんやりした布石感覚と、(特に終盤の)犀利さとの対照が、マルチゲームの特質を先鋭化したかたちで表現している。

しかしこれはわたしの頭には難し過ぎたらしく、遊ぶというより鑑賞する気分になってしまった。これを「遊ぶ」にはいろいろな意味で修練が必要だ。

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